日本では昔から、季節ごとの行事やお祝いの日を大切にしてきました。
その時に食べる特別な料理や食べ物を「行事食」といいます。
食べることで季節を感じたり、家族の幸せや健康を願ったりする意味が込められています。
行事食は地域によって特徴があり、私たちの生活を豊かにする食文化です。
1年間にある主な「行事食」をご紹介します♪
もくじ
1月1日
行事:正月
行事食など:おせち料理・雑煮
おせち料理は、ひとつひとつに願い事や深い意味が込められています。
栗きんとん(黄金の財産)、伊達巻(学業成就)
黒豆(まめになるように)、数の子(子孫繁栄)
海老の煮物(腰が曲がるまで長生きできるように)
叩きごぼう(土地に根を張り、一族が安泰に暮らせるように)
など、おせち料理に入っている料理は、それぞれに縁起の良い意味が
こめられています(^^)
1月7日
行事:人日の節句(七草の節句)
行事食など:七草がゆ
「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ
すずな すずしろ 春の七草」という歌にもある
7種類の草をおかゆに入れて、人日の日に1年間の無病息災を祈ります。
2月3日頃
行事:節分
行事食など:恵方巻き・入り豆
旧暦の新年である2月4日の前日を節分といい、その年の恵方に向かって恵方巻きを食べることで、その年の無病息災、商売繁盛、家内安全を願います。
恵方巻きに入っている具も、縁起の良いとされている食材です♪
3月3日
行事:上巳の節句(桃の節句)
行事食など:ひしもち・ちらし寿司・ひなあられ
女の子の健康と成長を願う、桃の節句には
赤・白・緑に重ねられたひし形の餅を食べます。
赤は魔除け、白は清らかさ、緑は厄除けの意味があります。
3月21日頃
行事:春分の日
行事食など:ぼたもち
春に咲く花にちなんで牡丹餅→ぼたもちとなりました。
ぼたもちは、大きめの丸い形でこしあんを使っています。
4月頃
行事:花見
行事食など:花見弁当
平安時代が起源とされているお花見は、それまでは貴族の行事とされていましたが
江戸時代からは庶民も楽しむようになりました♪
5月5日
行事:端午の節句
行事食など:ちまき・柏餅
今ではどちらも全国にありますが、
もともとは、「柏餅」は関東を中心に、「ちまき」は関西を中心に食べられてきたそうです。
柏餅は、江戸時代にできた子孫繁栄を願う食べ物で
ちまきは、奈良時代に中国から伝わった、厄除けの意味がある食べ物だといわれています。
7月7日
行事:七夕の節句
行事食など:そうめん
あまり知られていませんが、そうめんは七夕の節句の行事食です♪
ルーツは、索餅(さくべい)という小麦料理で、無病息災を願って食べられていたのだとか。
天の川に見立てて飾りつけして食べるのもよさそうですね(^^)
7月下旬~8月上旬
行事:土用の丑
行事食など:うなぎ
夏の土用の丑の日は、
昔から、梅干し・うどん・うりなど「う」のつくものを食べて夏バテ防止をする風習があり、
「う」のつく「鰻」は、まさに疲労回復効果抜群の食べものとされていました。
9月9日
行事:重陽の節句(菊の節句)
行事食など:栗ご飯
菊の節句には、菊酒を飲んだり、栗ご飯を食べて無病息災や長寿を願います。
9月15日
行事:月見
行事食など:月見団子・里芋料理
お月見には、月にちなんで丸く丸めたお団子を食べます。
お月見団の形や数は地域でも違いがありますね(^^)
9月23日頃
行事:秋分の日
行事食など:おはぎ
秋の萩の花にちなんで、秋はおはぎといいます。
おはぎは、小ぶりで俵の形。粒あんを使っています。
11月15日
行事:七五三
行事食など:千歳あめ・赤飯
千歳あめは長く引っ張って伸ばした飴で長寿を表し、子どもが健康で長生きできるようにと願いを込めました。
飴は縁起の良い紅白に彩られ、袋には松竹梅、鶴亀など長寿にまつわる絵が描かれおり、袋の中には年の数だけ飴を入れると良いとされているそうです。
12月20日頃
行事:冬至
行事食など:かぼちゃ
冬至の行事食としては、かぼちゃが有名ですが、「冬至の七種(ななくさ)」と呼ばれる物があります。
かぼちゃは「南京(なんきん)」と呼ばれ、他にはにんじん、れんこん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うんどん(うどん)の7種類。
冬至には「ん」がつく物を食べることで、運を呼び込めると言われており、「ん」が2回つく食べ物が行事食となっているそうです。
12月31日
行事:おおみそか
行事食など:年越しそば
細く長く長寿であるよう願い、大みそかに蕎麦を食べます♪
昔は、月末の晦日のたびに蕎麦をたべていたそうです。
2021.1.11